前回までに土の精製から土練りまでとお伝えしてきましたが、今回は「釉薬(ゆうやく)」についてご紹介します。 土を練ったあとに、湯呑や花器など好きな形へ成形し、成形したものを乾かし、素焼きしその後、待っている作業は釉掛けです。 陶芸において釉薬を用いる理由は様々あります。

まずひとつめ、「耐水性を増すため」としての活用です。

素焼きしたままでも、ある程度の耐水性はありますが、やはり長く使うことによって水を吸い込み、壊れやすくなってしまいます。 釉薬をかけることにより、水を入れて使っていても、長く器として使うことができます。 イメージをしては、サランラップをかけるような意味合いが、一番近いかもしれません。

もうひとつが、「表現」としての活用です。

皆さんも普段から食卓で目にする器を見て分かる通り、器には形や柄、色など色々が種類があります。 それらは表現されたものです。 青や緑、黒や赤など色々な種類があり、また文字や絵柄なども描かれていますが、それらのすべてが釉薬によって表現することができます。   釉薬に用いられる原料は、主に灰や粘土、貝殻を細かく砕き粉にしたものなどです。 これらを水で溶き、素焼きした器に掛け、再度焼きます。 釉薬は焼く前の色は、どの色も多少は違いがあるものの、焼いた後どのような色になるか、想像もできないヘドロです。 いまこの文章を書いていて改めて思ったのは、先人の方々が考えつくことはなんて素晴らしいのだろうという事です。 何もない所から、土を形造り、それを焼いてみようと思い、そしてそれをより楽しむために絵を描いたり、色をつけたりと。 私は何もない所から、何かを始めようとしたとき、そんなことは思いつけるのかな~。と思ってしまいました。 今は料理をしようと思えば、火をおこしてくれるコンロがあり、何かに火を通そうと思えば、お鍋やフライパンがあり、味をつけたいと思えば、お塩やお醤油、お味噌やスパイスなどがあります。 いま日常で手にすることができているもの、全てが先人のものと成り立っているのだと改めて思いを馳せてしまいました。 話は逸れてしまいましたが、私も日本人。 今あるものから学び、私自身が生み出せるものを表現していければと思います。 それが後世まで残るものが創れるまでになれば、嬉しいなと大きな野望も持っていたりします! 簡単ではありますが、今回は「釉薬」の意味についてご紹介しました。 次回は「釉薬」そのものの種類についてご紹介したいと思っておりますので、宜しくお願い致します。
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