石灰岩の侵食により形成された世界遺産の洞窟住居「マテーラのサッシ」[イタリア]
イタリアの町マテーラにある洞窟住居「サッシ」は、イタリア語で「岩」を意味しています。マテーラのあるグラヴィナ渓谷は石灰岩の侵食によって造成されていて、サッシが何層にも重なって存在しています。
旅マップ
マテーラは貧しさの象徴だった
マテーラは昔「南イタリアの貧しさの象徴」とまで言われていました。20世紀初頭、この地域の人口が増えるとインフラの整っていない洞窟にも住み着くようになり、結果として不衛生で不便な暮らしになっていくわけです。ひどい時期には乳児の死亡率が50%にまで膨れ上がったため、政府が住民を強制的に移住させたことにより廃墟とまでなりました。
その後、イタリア政府の働きにより建築学上貴重なものとして保存に乗り出したことがきっかけで、世界遺産に登録されました。今では、サッシを利用したホテルやレストランなどがありサッシを満喫することができるようになりました。
Comune di Matera, Basilicata – sito istituzionale
マテーラの洞窟住居の風景
マテーラのあるバジリカータ州について
バジリカータ州は、イタリア半島の南部カラブリア半島の付け根に位置する場所にあり、南東部はイオニア海に面する州です。マテーラのほかに、州都であるポテンツァ、ピスティッチ、メルフィといった町があります。暖かい気候なので、夏になると海水浴目当ての観光客がたくさん訪れる州でもあります。州都のポテンツァは、過去17世紀末ごろに大地震により壊滅的な状況となりましたが、現在ではイタリア南部の中心地となるまで栄えたとても強い町です。



食文化
イタリア南部ですので、やはり魚介類がおいしい土地です。イタリアの太陽をサンサンと浴びた野菜と一緒に新鮮な魚介類がおすすめです。洞窟住居「サッシ」のレストランでは、世界中探しても他では味わうことのできない雰囲気を味わえます。


レストラン情報
地元に愛される王道レストラン「Osteria Pico」
リーズナブルに美味しい料理を堪能「Ristorante Soul Kitchen」
最後に
洞窟住居「サッシ」は魅力が満載です。世界遺産の土地でサッシに宿泊できたり、食事ができたりする素敵な町です。歴史ある建造物に囲まれて過ごすひと時もまたノスタルジックでいいですよね。ぜひタイムトラベル気分でマテーラへ訪れてみてください。