ロシアにある「バイカル湖」は、世界で最も古い古代湖としても知られているブリヤート共和国にある三日月型の湖です。面積は31,722㎢もの広さがあり、琵琶湖の約46倍にもなる大きさです。一番深いところは世界最大1,642mにもなります。

この広く深い湖の水質はとても透明度が高く、陽があたるとコバルトブルーに輝きます。その美しい姿から「シベリアの真珠」とも呼ばれています。

旅マップ

バイカル湖の歴史

バイカル湖は寒さが厳しく食物が育ちにくい環境にも関わらず、ガラパゴス諸島に匹敵する世界有数の生物多様性をもつ場所です。キャビアで有名なチョウザメをはじめ、唯一淡水に生息するバイカルアザラシもこのバイカル湖で暮らしています。1300種以上の生き物が生息していると言われていて、その中の1017種はこのバイカル湖だけにしかいない固有種なんだそうです。約70%が固有種なんてすごいです。

このバイカル湖は悲しい歴史をもっている場所でもあります。1917年2月に起きたロマノフ王朝の崩壊が引き金となり、ソビエト政府の革命軍である赤軍と帝政ロシアの復活を目指す白軍が始まりました。この際にドイツを味方につけた赤軍が優勢になり、白軍は拠点から逃げることになってしまいました。亡命者も含め約125万人もの白軍の人たちが東へ向け逃走する中、寒さに負けて少しずつ人数が減っていき、そしてその中で残った約25万人の人たちが行きついたのが冬のバイカル湖。当時のロシアは大寒波が訪れていたそうで、バイカル湖を進む人たちを氷点下70度という気温と吹雪が襲い、バイカル湖の湖面で白軍は全滅したとされています。進まずともそこに「死」が待っていて、進んでもその先にある自然の脅威が振るう「死」が待っていました。この125万人もの人が凍死したのは、後にも先にも歴史上で唯一だそうです。

人が生きていけない環境の中でアザラシやサケなど様々な生物がこの地を選んで生きていると考えると、地球の不思議を感じてしまいます。美しくも厳しい自然があるバイカル湖。色々な表情を感じとれる場所です。

バイカル湖の風景

食文化

ロシアというとウォッカ、ボルシチなどが思い浮かびます。寒い地域ということもあり、保存食を使った煮込み料理やスープなどがやはり多いですが、土地が広大で暖かい時期には自然の恵みが充分に採れる場所でもあることから、ヨーロッパなどの食文化を取り入れた料理だったりと多様化しているそうです。今回ご紹介したバイカル湖にも生息するチョウザメから採れるキャビアや煮込み料理の代表ボルシチ、ピロシキなど美味しいものが豊富です。

レストラン情報

ロシア料理を始め各種ヨーロッパ料理を楽しめる「Belaya Vorona」

住所
Karla Marksa, 37, Irkutsk 664011, Russia

伝統的なロシア料理をみんなでワイワイ「Ohotnikov」

住所
uliza Jadrinzeva, 1J, Irkutsk, Russia

最後に

悲しい歴史をもち、独自の生態系を育むバイカル湖。冬の晴れた日のバイカル湖は凍った湖がキラキラと青い光を放ち、その景色を見た人はまるでファンタジーの世界へ迷い込んだような錯覚を覚えるそうです。とても寒さの厳しい土地ではありますが、死ぬまでに1度は訪れてみたい場所としておすすめします。

この記事をシェアしてみませんか?